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ガーデンスタジオ雅楽庭スタッフの野瀬です。これから梅雨になるとお庭の水はけが気になりますね。雨が降って水溜りが出来る、水がなかなかひかない等は要注意です。

今回は阿賀野市E様より常緑樹(シラカシ)の枝枯れが目立つというご相談を頂戴し、診断した結果、土中の水が抜けておらず根腐れを起こし生育不良となっていることがわかりました。枝が枯れるのは害虫や病気以外では水枯れか根腐れが主な原因と考えられるケースが多いです。建物やコンクリート基礎、塀などに囲まれた敷地では特に地下水の抜け道がなく根腐れするケースが多々見られます。そういった地面の表土は柔らかく常に湿った状態になっていて、苔(ゼニゴケ等)が生えていたりすることが見受けられるので注意が必要です。

水はけの悪い場所を掘り返すと、表面には水がなくても、地中にこんな風に水が溜まっていたりします。当然樹木も根腐れしたり、元気がなくなってきます。

樹木には側根(横に張る根)と直根(樹木の支持力を得る根)があり、側根から養分を多く吸収するので植木周りを掘ってみて、水が溜まっているようであれば排水処理を施すことが必要となります。

雅楽庭では、お庭の状況に応じて暗渠排水工事や土壌改良などを行っております。暗渠排水工事とは地下水位の上昇している箇所や水が浸透しにくい土質(粘土質)に暗渠管(排水管)を土中に通して停滞水を側溝等へ排出できるようにする工事です。それにより植物の根腐れを防いだり、適度に管を通して根に酸素を取り入れることが出来ます。

表土を掘り取り、暗渠管を布設します。

既設桝に暗渠管を接続、地中の停滞している余分な水を排水させます。

根に酸素が行きわたるように筒状の酸素管を埋設します。更にホワイトローム(土壌改良材)を根の周りに敷き詰めることで表面の水が暗渠管に排水されやすくなり、樹木の生育が促進されます。植栽時に根の下にホワイトロームを敷き込みますが、既に植え込みされているので根の周りを掘削し敷きこんであります。掘り起こした際に樹木の根の切り戻し(根を鋭利な刃物で切ることで細根が出やすくなります。)を行うことで養分をより吸収しやすくなります。

地中に埋め込んだ酸素管(異物が入り込まないよう、キャップをかぶせてあります)。中粒の砂利を暗渠管の周りに敷き詰めます。砂利がゴミを通さず水だけ暗渠管に浸透するフィルター的な役割を果たします。

埋め戻し、暗渠工事完了。

庭木の元気がない、枝枯れが目立つときは

ガーデンスタジオ雅楽庭 (有)新光園までご相談ください。

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